厳しい世界…美容師のボーナスは

ボーナスは出るだけでもいいほう？甘くない美容師のボーナス事情とは

美容師の平均年収

職業別のボーナス事情として今回ご紹介するのは「美容師」です。美容師のボーナスの特徴といえば、一般企業のような年功序列ではないところかもしれません。美容師の平均年収は300万円前後といわれています。平均年収に年齢や性別はあまり関係がありません。しかも、美容師の場合は年に2回のボーナスがない場合も多いんです。もしボーナスがあったとしても数万円程度とかなり少なく、一般企業のボーナス事情とはかけ離れた現実があります。
美容師の仕事は職人仕事なので、資格をとってから美容院に入って一人前の美容師になるまでにはある程度の時間がかかるものです。もちろん個人差はあるものの、多くの場合は勤務している美容院の経営者を師と仰ぎつつ、アシスタントとして経験を積みながら成長していくわけです。雇用されて働いているという状態でも、ほとんど勉強中の状態に近いんですね。だからボーナスという概念になかなか結びつかないのかもしれません。
美容院でアシスタントとして働くのは、美容師になるための学校を卒業して、美容師としての第一歩を踏み出した人たちです。アシスタントの仕事とは、お店を掃除したりシャンプーをしたり、パーマのロットを巻く手伝いをしたりと、美容師の仕事を文字通りアシストすることです。この下積み時代は長いと5年ぐらいになることもあります。そして、アシスタントにはボーナスがありません。美容院は売り上げに応じてボーナスを支給する仕組みを採用しているところが多いので、そもそも売り上げがないアシスタントにボーナスがないというのは仕方のないことです。厳しいようですが、歩合制の仕事とはつまりそういうことなのです。

売り上げが良かった人にボーナスを支給するやり方もある

スタッフの売り上げをランキング化して、上位の人にボーナスを支給するというやり方を採用している美容院もあります。人気のある美容師なら、指名料も入りますしね。指名されるほど信頼されているなら、おすすめする商品やサービスも売れやすくなるので売り上げはどんどんアップしていきます。
そうして努力して売り上げランキング上位になっても、もらえるボーナスの金額は一般企業のそれに比べればほんのわずか。お小遣い程度といってもいいかもしれません。それでも、ボーナスという概念がまったくなかった時代に比べると、経営者の意識も変化してきました。たとえわずかな額だとしても、ボーナスを支給することによってスタッフのモチベーションは上がります。ただし、美容師になってボーナスをもらえるかどうかは、働く美容院の方針によるところがかなり大きくなるというのが実情です。